検索エンジンスパム、またはブラックハットSEOについて
検索エンジンの挙動を利用した行為
インターネットユーザの利便性を高めるために、検索エンジンプログラムは世界中のホームページを自動解析し、様々な要因を考慮してキーワードに対する検索結果表示順位を決定していきます。この作業をsearch engine Indexes(インデクス化)と呼びます。
SEOの王道は、インターネットユーザに有益な情報を発するホームページを作ることです。有益であれば、紹介(リンク)も自然と増えていきます。検索エンジンを開発しているGoogleも、「SEOのためには利用者にとって価値のあるページを作ること」を推奨しています。
これに対して、検索結果で上位表示されるためにはインターネットユーザに無益なホームページでも、とにかく検索エンジンが評価する要素を備えていれば良い、という考えもあります。この思想に基づくSEOがブラックハットSEO、または検索エンジンスパムと呼ばれるものです。検索エンジン対策というよりも、検索エンジン工作と呼ぶ方が適切かもしれません。
検索エンジンスパムの手法
検索エンジンスパムには数多くの手法がありますが、大きく2つのカテゴリーに分類することができます。「コンテンツスパム(記載内容に関するもの)」「リンクスパム」と呼ばれるものです。
コンテンツスパム
検索エンジンはホームページに記載されたキーワードを元にインデクス化を行う。この情報を利用して、ページに数多くのキーワードを埋め込み、幅広いキーワードで検索結果に表示させようとする手口となります。
キーワードスタッフィング – keyword stuffing
ホームページの文章内に、関係のないキーワードや意味のないキーワードを詰め込む。
隠しテキスト – Hidden or invisible text
文字色と背景色を同一にする、または文字サイズを極端に小さくする。人間の目からは何も書かれていないように見えるが、検索エンジンは認識することができる。
ドアウェイページ – Doorway pages
ユーザを誘導したい特定のキーワード別に内容のほとんど無いページを作ること。
重複ページ – Article spinning
どこかのホームページから内容をコピー、または一部修正して新たなページを作成すること。
リンクスパム
有益な情報を提供するホームページは他のホームページからも数多くリンクされるため、検索エンジンは評価を高くする傾向にある。この性質を利用して、とにかくリンク数を増やそうとする手口となります。
リンクファーム – link farm
関連性なくページを相互にリンクし合っているウェブサイトのグループを指す。とにかく被リンクを増やすことを目的とする。
スパムブログ – Spam blogs
検索順位を上げたいホームページに対して、宣伝・リンクを行うだけのブログ。プログラム等で自動作成されるケースが多い。
コメントスパム – Comment spam
ブログのコメント欄や掲示板などに対して、リンクが記載された投稿をプログラムを利用して無差別に行うこと。
検索エンジンスパムは評価を下げる
検索エンジンを運営するGoogleなどは、検索エンジンスパムを行うホームページに対して、インデクスから除外するなどのペナルティ措置を行っています。これはGoogleやYahoo!Japanなどの検索結果で一切表示されなくなることを意味します。また、数多くの検索エンジンスパムの登場に対して検索エンジンは日々改良され、インターネット利用者の目線から本当に有益なページが上位表示されるような取り組みが行われています。
SEO業者に注意
何が行われるかわかりにくい外部SEO対策
上記のようなリンクを貼ることでSEO対策を行う業者には注意が必要です。
優良なサイトとは具体的にどのようなサイトなのでしょうか。自社ホームページとまったく関係のないようなサイトからリンクを貼られて、検索エンジンスパムに巻き込まれては大変です。二度と検索結果で表示されなくなってしまうリスクを忘れないでください。
成果報酬制度にも注意してください。SEO業者の実験台にされる恐れがあります。成果が出なくても業者は報酬を得ないだけです。ペナルティを受けるリスクがあるのは皆様のホームページであることを忘れないでください。仮に成果が出たとしても、検索上位表示を続けるためには業者に月額費用を払い続ける必要がありますのでランニングコストも計算に入れましょう。
検索エンジン最適化に絶対は無い
上記のような外部SEOでも効果があることは否定できません。今は効果があっても将来的にペナルティをうけるかもしれません。検索エンジンは日々修正され精度を挙げてきています。どのような対策を行うべきか良く考えることが求められるのです。
ホームページのササエルでは内部SEO(ホームページに記載する内容の見直し)を推奨します。作業量は多く大変ですが、地道にコツコツと修正を繰り返すことで成果獲得が見込めます。